一過性の病

「王座!」

京本大我担になって2週間のクソ新規が、東宝ミュージカル「エリザベート」を初めて観た

前回のブログがホッテントリ〜に入ってたようです!ありがとうございました。

 

というわけで、ジャニーズJr.の京本大我さん担当になる!!ということを自覚して2週間が経ちました。10年前は「担当」って言葉にわずかばかりの拒絶感があったんですけど、時が流れてメジャーな呼称になっていくとそっちに流されますね。

 

 

少クラのTHE D-MOTIONのパフォーマンスを観て以来「SixTONES、やばい」ということに気づいてしまい、アホほど動画を見あさって、流れてきたきょもほくのロッキン闇写に被弾して、迷っているうちにサマステは終わっていて、気づいたら少年たちのチケットを買っていて・・・。

 

「京本はどんな曲が好きなんだ?」「そうだなあ、俺は・・・・・・」\デーデーデッ/\ウォウォウォ〜〜イェエ〜〜エ〜〜イェエ〜〜/

 

はい、落ちました。

 

マジで「この星のHIKARI」デビュー前ジャニ曲の中で一番好きかもしれない!!っていうか今一番好き!!気づいたら少年たちの間中、京本大我さんが美しすぎて泣いていた。肌が白いし金髪だからってのは大いにあるけど、本当に光り輝いて見えた。

パフォーマンスから入ってパフォーマンスを観てさらに好きになって落ちる、というのはいつもバラエティ番組を見てキャラから好きになっていたわたしにとっては初めての落ち方で、京本大我さんのキャラクター性の部分とかはほとんど知らずに落ちてしまったので「実はメチャヤバい人で苦手だったらどうしよう」って思ったんですけど、

 

全然超好きだった〜〜〜〜!!!タッハァ〜〜〜〜!!!気高いプロ意識を持った世間知らずナルシスト〜〜〜〜!!!まあヤバいっちゃヤバいけど〜〜〜!!!(すみません)好き〜〜〜〜!!!ウォウォウォ〜〜!!イェエ〜〜エ〜〜イェエ〜〜!!

 

といった調子であれよあれよと言う間にフルスロットルで大我さんに落ち、大我さんの今までの仕事を受験生が日本史を頭にブチ込むくらいのノリで調べまくった。で、あ〜〜エリザベートってやってたな〜〜あの王子っぽい写真当時Twitterに流れてきたな〜〜!!観たかったなああああ!!!!

って悶えてたら、気づいた。

 

エリザベート

来るやん

名古屋に

 

・・・・・・10日後に!!!!(爆笑)

 

いや本当に安いホストが言うセリフかよって感じだけど「このタイミングでキミと出会えたコトは…ホントに運命だと思うんだよね」(グラス片手に)って感じだった。っていうか身内に言われたし私も言った。運命じゃない?このタイミング、しかも地元の名古屋に来るって!

だからもう行かない手なんてなくて、気づいたら譲渡ツイ出して同時に探して、気づいてから12時間以内くらいでチケット3枚確保してた。爆笑。

でもいつも私のTwitterをご覧くださっている方にはたぶん伝わっているんでしょうけど、わたし教養と品格が死ぬほど無いので「エリザベートに大我さんが出る」ということを知ったときも「ハチャメチャに格式高い宝塚系の舞台」という認識しかなく、どういう話なのかは恥ずかしながら全く知らず・・・。ありがとう大我さん、貴方のおかげでひとつ「一般人との話題にあげてもいい観劇記録」が増えた。

 

そんなこんなで、前情報を「城田優さんと京本大我さんがチューする」「ミルクのシーン」「大我は死ぬ」しか入れてなくて、いかがわしい舞台なのかな!?ってアホな期待をして観に行ったわけです!!

 

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▲私の検索履歴。

 

それにしても本当に緊張した。このぐらい緊張してた。 

 

というわけで観てきました、エリザベート。品格がないので3大ヤバかった事案でレポートしたいと思います。

 

トート(井上芳雄さん、城田優さん)がヤバイ

初見が城田トートだったんですが、心が童貞なのでそのあまりのエロさから目が離せませんでした。なんかもうほぼ蘭乃さんのパイパイ揉んでましたもん。童貞的にはもうほぼ揉んでた。タナトスでありエロスなのでは・・・!?という感じ。小ルドとの出会いのシーンでは、ショタ相手に目をひんむいて観察する様に「この人急にメッチャ口でかい化け物になってショタを頭からペロッと食べちゃうつもりでは?」と恐れおののきました。あと歌い方がなんかネイティヴ。「俺」が「ole」に聞こえる。

井上さんのトートはただひたすらに高貴・・・。10日はかなり良い席で、すぐ目の前に井上トートを観ることができたんだけど香水の香りがフワッ・・・として、まさしく人外っぽい気配がしました。

個人的にはルドルフとのシーンがとても好きだった!小ルドへの接し方が井上トートと城田トートじゃ違うんですよね。小ルドが「ママに会いたい」と心中を吐露する場面で、城田トートは話なんてまるで耳に入っていない様子で死を誘惑する機会を虎視眈々と狙うように、食らいつくように見ていたのに対して井上トートは一瞬穏やかな表情さえも見せて、ルドルフの話を傾聴している。だからこそそのあとの銃を向けるシーン、ルドルフにキスされるシーンが切なかった。城田トートとの友情はまやかしのようだったけど、井上トートとの友情は本当にあったんじゃないかな・・・って思わせられた。これは井上さんがルドルフを演っていたからこそなのかな・・・?

 

あとそもそもトートっていうキャラクターが魅力的だし面白い。エリザベートを死の淵に誘おうと、彼女の精神のバランスが崩れるたびに登場するんだけどもうその出方が面白い。トートが出てくるときはいつもトートの家来たちが出てきて、楽しそうな場面から一転エリザベートとトートだけの世界にしてしまうんですね。そのタイミングが神出鬼没過ぎて「アレッ?黄泉の帝王って管理職だから忙しいんじゃないの?それともなんか会長的なポジションなの?」と心配になるほど。エリザベートの結婚が決まったらその披露宴に出現して「お前は俺と踊るんだ」ってブチ切れるわ、民衆にまぎれて皇室のうわさをリークするわ、果てはルドルフの墓の中からニュッと出てくるわ。マジかよ。情緒とか考えてよ。(でもまあ呪怨とかでも情緒とかないタイミングでお化け出てくるしな・・・)

あと笑うシーンじゃないけどめっちゃ笑っちゃったのが、医者に梅毒と診断されたエリザベート(梅毒=夫に浮気されたという事実に気づいた瞬間)のシーン。エリザベートは絶望して「命を絶ちます!」って言うんだけど、その瞬間医者に扮していたトートがバッ!ってマントを脱ぐの。そしてメチャメチャうれしそうに「そうだ!死ぬんだ!」みたいなことを言って(すみません台詞は曖昧)「お前は~~俺~~と~~生きるさ~~~だめ~~~♪」びっくりするぐらい意気揚々と歌う。水を得た魚。そして急にロックミュージカル。マジで喜び方がヤバイ。オタクに例えるとぜってぇこのジャンルに落とすと決めた友達がまんまと同じジャンルにハマッたみたいな喜び方。(今度そういう機会があったら全力で私「お前は俺と生きるさだめ♪」ってやるから身内各位は京本大我さんにハマッてもいいんだよ)

 

ルドルフが一瞬で死んでヤバイ 

もうほんとこれさあ・・・。死ぬ死ぬってさまざまなあらすじにも書いてあるし、死亡フラグ立ちまくりすぎて森みたいになっちゃってるから覚悟はしてたんだけどさあ・・・。

私が今回一番楽しみにしていた、そしてこのエリザベートを観るきっかけになった京本大我さん演じるルドルフ。大我さんが演じているという前提があって感情移入してつらくなっている部分も大いにあるけど、この物語の中で一番不憫な人物だと思う。

幼少期は父と母から離され皇太子としての厳しい英才教育を受けされられ、親権がエリザベートに戻っても彼女はルドルフを自分で育てることはなく。それでも母を慕い続けて、その結果父とは違う思想(エリザベートと同じ自由主義の思想)を持つようになり、対立し、大人たちに担ぎ上げられ、最後には父から・そして国から裏切り者の烙印を押されて、母・エリザベートへ救いを求めるが拒絶され、絶望して、自死を選んでしまう・・・という・・・。彼に関わる全ての大人たちが彼を救うことがないという絶望。

 

大我さんのルドルフと相対したのは冒頭「我ら息絶えし者ども」のシーン。もうルドルフはすでに死んでいて、死者としてダンスを踊るシーン。(ここで出るよ!と教えていただいていなかったら見逃していたと思う・・・ありがとうございました!)

どきどきしながら双眼鏡で上手を凝視していると、見覚えのある金髪がじわじわと舞台の中から出てくるのが見えた。

 

・・・・・・本当にぞっとした。私がこの日に至るまでに見たどの媒体の大我さんの表情でもなくて、私は何回も、毎日、静止画だったり動画だったりの大我さんを掘り起こしてきたのに、その死者・ルドルフの顔は初めて見る顔だった。

 

目が据わっていて、どろっとした、薄暗い空虚なただの影みたいに見えた。あるいは魂の抜けた人形。ただひとつ、エリザベートを仰ぎ見るシーンだけ、その目に憧憬が映ったような気がしたけれど。

 

2幕の生きているルドルフは、すごくはかなくて、とても脆そうだった。そして、甘くて世間知らずだな、と。「独立運動」のパートで、皇帝反対派の大人たちと一緒に踊るシーン、初見でこの先の流れを知らないときでも「ああ、おとなに担ぎ上げられている。本当は不安なんだろうけど、もう戻れないんだ」とわかるぐらいに若くて、最終的に結局信念とかそういう気高そうで、見た目キレイで、正しそうで・・・・・・でも、足下をすくわれそうな方を選んでしまうんだろうな、この皇太子は・・・という印象を受けた。

「ルドルフ・・・・・・」姓は?「・・・ハプスブルク・・・・・・!」と、裏切り行為を明かしてしまうシーンも、どうして切り抜けることができなかったんだろう?と思ってしまう訳です。どうして降参してしまったの?どうして母・エリザベートみたいに、あるいは父・フランツみたいに自分を守ろうとしなかったの?って。姓を名乗ってしまうまでの一瞬に、ルドルフという人間の若さ、純粋さ、甘さが詰まってた。

 

で、どんどんルドルフは四面楚歌になっていく訳です。裏切りがバレて、ついに誰にも頼れなくなった彼は「ママは僕の鏡だから」「僕の気持ちがわかるよね」と悲痛にエリザベートにすがる。両手を広げてエリザベートの前に跪く姿は若いというよりも幼い雰囲気で、子供だったルドルフの影が確かに見えて本当に辛かった・・・・・・

そんな彼をエリザベートは「わからないわ」「たとえあなたの頼みでも」と切り捨てるんだけど、いやもう普通にキレそ・・・・・・いやこれは後述のエリザベートについて語るパートで書きます。

 

ついに絶望し切ったルドルフの元にトートが現れた時、ルドルフは幼き頃に出会ったトートに対して「友達を忘れるわけない」って歌うんですよ。もうこの時すでにトート=死であることは気づいているはずなのに。黄泉の帝王であるトートにキスをすることがすなわちトート=死、死を愛した、ということになるので、死ぬシーンは例のトートとルドルフのキスシーンの後になるわけです。

その前になぜかルドルフが脱ぐ。軍服を脱いでキレイな白シャツと黒のパンツになるんだけど・・・。すごく倒錯的だった・・・。前後の物語の絶望感をひととき忘れるくらいただただ美しい。

それでキスする。ルドルフからキスする。しかも結構大胆に行く。トートの顎をグイっと掴んで自分に引き寄せる感じ。キスし終わった後はもうすっかり目が据わっていて、すでにこの世ならざる者という雰囲気で、トートから渡された銀色の銃を規則正しい動きでこめかみに当てて、引き金を引くーー

 

まあ、もう感情ぐちゃぐちゃだよね。

 

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もうほんとこの画像みたいになった。ショックすぎて初日(初見)はルドルフの死以降「は……?もうなんなんマジ……おかしいやん……エリザなんであそこで話聞いたらんかったの……ちゃうやん……なんかもう……ちゃうやん………」ってなった。

 

ルドルフは「ママと僕は似てる」「ママと僕は鏡」と歌い、エリザベートが「この世に安心できる場所がない」と歌うんだけれど、少なくともエリザベートには、シシィと呼ばれていた頃に「パパ」という場所があった訳で、その「シシィのパパ」みたいな存在がルドルフには居なかったんだよなあ・・・居たらきっと「マイヤーリンク」でトートは出てこなくて、ルドルフにも救いがあったんではないだろうか、と思う。エリザベートが「パパみたいに」のシーンでパパの幻想を見たように。(でもその絶望の淵で現れたのがトートということは、つまりルドルフの唯一の救いは「友達」であり「死」であるトートだったのか、、、と考えてまた悲しくなるやつ!!)

 

でもわたしゲーム脳っていうかペルソナシリーズの信者だからさ……銃でこめかみブチ抜くところにペルソナ3を感じてしまって……ペルソナ通ってきてるオタクってだいたいその後の人生も推しに自分のこめかみブチ抜かせたりタナトス背負わしたりメガネかけさせたりするやん?そういう業やん?しかも京本大我とかいう二次元みの強いルックスの人材がこめかみブチ抜くとか最強センキュー案件やん?京本大我のペルソナとかアルカナとか考えちゃうやん?ルドルフのアルカナは愚者っぽいけど京本大我のアルカナは運命か月っぽいやん?だから正直萌えた。(ペルソナ知らない方はスルーで良いです)(ペルソナはいいぞ)

 

エリザベートがすげえムカついてヤバイ

ここは役者さんというか、単純に観劇していて感情移入しちゃった部分への感想が多々なんですけど。ほんっっっっっっとエリザベートっていう人物クソなんだよ!!!

やっぱり一番辛かったのは、ルドルフが死んでからの「ルドルフどこなの 寒くないの」かな・・・・・・。いやお前のせいだから!!!この女よくもいけしゃあしゃあと!!!ってすげえ思った!!!笑

ルキーニが、ルドルフの墓から降りる瞬間のエリザベートの顔を撮影して、撮影されたと気付いたあとエリザベートが大げさに泣いてその場を離れるシーンがあるんだけど、きっととんでもねえ顔をしてたんだろうな〜〜って思うよ・・・・・。

 

あと個人的な感情だとここ。エリザベートがフランツ皇帝に見初められてしばらく経ってからのこのルキーニのセリフ。この時エリザベートは皇室で自分の姿を見てるんだけど。

――彼女は気づいた!自分の美貌が役に立つ――

いや急かよ。自分の美貌に気づくの急かよ。だいたいもう思春期あたりというかフランツに見初められた次点で「オッ!わたしもしかしたら他の女よりイケてんとちゃうん?」って気づくもんなんじゃないの?美人ってそういうもんじゃないの?ちなみに私は自分がどうやらブスであることには小学生ぐらいで男子の対応を見ていたらなんとなくわかったよ。しかも当時はおもしろブスじゃなかったから「敬語を使われて」いたね。――という思考の海に飛ぶ暇もなく、サクサク話が進む。

 

もう一つ。自らのことを「エリザベート」だと思い込んでいる精神病患者を見て「あなたが本当に私だったら良かったのに。貴方の魂こそが自由だ。私には狂う勇気すら無い」って、一度は自分のために生きると決めたはずの、解放されたと思っていたおのれの魂の不自由さに気づいてしまうシーンなんだけど、ここもな~~。このシーン、すごくエリザベートのエゴイストっぷりが伝わるシーンだった。気持ちはすごくわかるし、エリザベートが言いたいこと、感じたこともわかる。でもそれってエゴだよねって。皇后として慰安に来た時点で自分が「持つもの」で、患者が「持たざるもの」であることは認識しているんじゃないの?その上で「貴方の魂こそが自由」って言えてしまうのってなんだかすごく残忍な仕打ちだなあ~~と思った。でもともすれば私もそのハンガリーの民衆のように、エリザベートに魅せられてしまう中でこういうシーン、エリザベートにはこういう一面がある、って垣間見えるシーンがあるのはすごくいいな・・・と思った。何が言いたいかというとここの蘭乃さんメッチャ好き。

 

 

くそどうでもいい話ですが、わたし家で過剰にテンションが上がってくると直近で観た舞台かテレビの真似を妹に仕掛けるという癖があるんですが、ここ最近はもっぱら「ン闇がァひ~~~ろ~~~ンがァ~~~る~~~」と言ってカーテンをバサバサしてます。妹はエリザ観てません。ちなみにDREAM BOYSを観たばかりの時は「――キィン――・・・ウッ!!」(ケントが頭痛で他ふらつく様)の真似をしてました。すっげえ楽しいよ!!!

 

それにしても久しぶりにこんなに色々な感情を後に引きずる舞台を観た。あんまり脳を休めずに初日、10日夜と観劇してしまったから、ここまで吐き出しても未だルドルフの死から立ち直れていない節あります。今まで同じ舞台を何度も見るってあんまりなかったんだけど、これは後の私にどんな貸しを作ってでも、できる限り見ておきたいと思ってしまったので明日も見るし15日も18日も行くよ!大千秋楽は迷ってたんだけど、こないだ友達とご飯食べながら「名古屋が大千秋楽なら行かない理由なくない?」って言われて「それな!?」って言いながら勢いでチケット取りました!!!笑

あと4回?まだ増えるかもしれないけど、最後まで観るよ。私のできる限りを尽くして!そのぐらい価値のある時間を過ごせたと思う。